女性活躍

「女性活躍」界における「植木等」待望論

NHKで「植木等とのぼせもん」というドラマをやっています。私は植木等さんがシャボン玉ホリデーに出ていたのをリアルに見た世代です。懐かしいです。

ドラマでも描かれましたが、まじめな植木さんが最初「スーダラ節」を歌うのを躊躇していたのを、僧侶のお父さんが「これは親鸞上人の教えだ」と言って後押ししたという逸話があります。改めて振り返ると、あの1960年代、急速に増加した「ホワイトカラーのサラリーマン」たちは、急激に変化する時代のストレスの中で、あの歌で救われたのではないか、という気がします。

あー、そういうのでもいいのか。みんながみんな、スーパーサラリーマンじゃなくてもいいんだよな。わかっちゃいるけどやめられないんだよ。それが人間なんだよ。うん。

そうやって、完璧でない自分を誰かが肯定してくれたようで嬉しかったから、あれだけヒットしたのでしょう。

さて、最近の日本の「女性活躍推進」の中で、若い女性が不安に押し潰されているという話を読みました。

http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/02/moyamoya-jyoshi_a_23228148/

https://newspicks.com/news/2531306

仕事も家庭も、どっちかに手を抜けばすぐに批判が飛んでくる不安にビクビクする中、どこかに現代版「植木等が歌うスーダラ節」みたいなものが出現してヒットして、不安を笑い飛ばして、完璧でない彼女らを肯定する風潮になればいいのに、と思います。

昭和のサラリーマンのように、二日酔いでも会社に行っていれば、なんとなく給料もらえて、人より早くなくてもいずれはなんとなく係長や課長にズルっとなっていく、という世界でないことは承知しています。そりゃ、今は大変です。でも、別の部分であの頃より今のほうがよいところも多いはず。なんたって、ネットと携帯がある。情報は武器。本当にありがたい世の中ですわ。

私は、大学の同窓生女性のフォーラムに関わっています。参加者は皆それぞれ、目指すところは違うのですが、私としては、その活動を通して、「スーパーウーマンか、専業主婦か」の二択ではなく、無理ないペースでやっていき、トップでなくてもなんとなく係長とか課長ぐらいにズルっとなる女性がたーくさんいる、という日本を目指すのがよいと思っています。そこがボリュームゾーンなので。

人間誰しも弱いものです。わかっちゃいるけど全部完璧になどできません。マミートラックでもパートでも、なんでもいい。人よりゆっくりでもいい。人生は長い。楽しく生きよう。

(私自身が、自営という名の自前マミートラックに自らを置いたなぁ、と最近つくづく思うので、上記のように思って、自らを慰めております。)

・・と私が叫んでも全く影響がないので、どなたか植木等並みにインパクトのある形で、やってくれませんかねぇ・・?